2020.11.16

輸入できました

パキスタン絨毯、海を渡る

今年二度目の輸入商品がパキスタンから到着しました。
通常は年4〜5回、34年間続いている弊社の主要業務ですが、今年はこれで最後、言うまでもなく“新コロナウイルス”の影響です。
生産国パキスタンのウイルス制御は、当初の韓国や盟友中国の手法をモデルに対策をすすめ、大むね上手く封じ込めています。日本と同程度のレベルと言ったところでしょうか。
 しかし手織り絨毯は、全ての生産工程が機械やロボットではなく“人の手による分業体制”になっているため、何処かのポイントが途切れるとその先が全く進まず、生産が大幅に遅れてしまうのです。
 輸送問題も発生しました、通常は航空便によりラホールから成田を経て4〜5日間で届くのですが、コロナで人の移動が世界的にストップしたため航空運賃は大きくアップ、更に「タイ航空」の破綻も加わって空輸は事実上不可能になりました。代わりに海上輸送に切り替えましたが、産地ラホール(パキスタン内陸部)から、船が出るカラチ港までは陸路で一週間、信頼性が乏しいトラック業者に委ねるため高額な保険に加入しての輸送となりました。船や飛行機は国際的なシステムが機能しているため安心ですが陸送には余計な神経を使います。
 シンガポールで別船に積み替えられ東京港まで合わせて2ヶ月あまり、ラホールを9月9日に出発した72梱包、約300点の絨毯は11月7日早朝「輸入発売元のガンダーラ」に到着してくれました。
輸送経路にある多くの国の港湾や税関関係の方々には、コロナ感染防止対策で通常と異なるなか大変お世話になりました。苦難の長旅を続けて来た品物たちが一段と愛おしく感じます。
2020 - 株式会社ガンダーラ